体感する海辺のサポートセンター1
サポートセンター地図位置 知多半島の西海岸にある多屋海岸は全長約800mの砂浜で、独特の起伏に富んだ地形や海岸植物群によって形成されています。
2005年開港を目指す中部国際空港建設現場が目の前に見え、夏になると海水浴客やヨットやウィンドサーフィンなどマリンスポーツが盛んに行われています

●知多海辺のサポートセンター(仮称)の紹介
 多屋海岸にある「知多海辺のサポートセンター(仮称)」では、自然と人との接点をテーマに、言葉だけでは語ることができない自然から多くの恵みやメッセージを子どもたち自身に体感して伝える取組みが行われています。
 サポートセンターはもともと海洋コンサルティング、ランドスケープデザイン、会員制マリンクラブ等の事業を行っている企業から成り立っているため、海や環境に関する資料やこの地域の気象・自然環境に関する資料が豊富にあります。この資料の調査方法を体験学習に応用したものが自然体験プログラムとなるのです。調査研究するための科学的な資料に裏付けられ、マリンスポーツに精通したインストラクターによるプログラムなのです。


●気象観測システム
 インターネットで入手した最新の気象データと、特定の現場に設置した移動式小型気象観測装置から無線で送られてくる気象データにより、現場の気象条件をリアルタイムで、さらにサポートセンター周辺の状況を3台のモニターカメラで映し出すことができます。また、衛星画像や観測機器を使い風速や波の高さを測定します。
 例えば、現在の日本の気象データをモニターに映し出し、その雲がなぜできたのか、どのようにできるのか、地球規模でそのデータの読み方を説明します。次に、知多半島がどのような天気なのかをデータから読みとり、サポートセンター周辺を映し出しているモニターで、検証します。さらに、観測機器で図った風速と実際に感じる風を比較して、例えば風速5mの風というのはどのくらいの風なのかを子ども自身の体で体感するのです。
 このように様々な観測機器を利用しながら科学的に裏付けされた気象データなどを用いることにより、子どもたちは、身近な自然と地球全体がつながっていることを理解します。

観測機器
日本の気象

●自然エネルギー体験 
 風や太陽を使った風力エネルギー、太陽光エネルギーについて、遊びながら勉強します。例えば、ソーラ発電を使った噴水があります。ソーラパネル前に立ち、体で日陰にすると、噴水の水の出る量は減ります。このように子どもたちの目で見られるような形に自然エネルギーを変えることで、子どもたちは自然の力をわかりやすく理解できるのです。

ソーラパネル
ソーラパネルで遊ぶ子供

●海洋教育 
 海洋教育は海の上で行う勉強です。カヌーやカッターに乗り、陸から離れて海に漕ぎ出します。もう言葉は必要ありません。子どもたちは波や風を体で感じ、自然の偉大さを実感することができます。子どもたちは自然に逆らわず、自然の力を活かす知恵を、海と遊びながら身につけることができるのです。
カヌー体験

●ビーチコーミング 
 ビーチコーミングとは、海辺に落ちている貝殻や石などを材料に、アクセサリーや小物など好きなものを作ることです。海岸の漂流物からは、伊勢湾の環境や気象、海洋条件やごみ問題など自然と人との関わりが学べます。例えば、最近の漂流物に多いのは、人工物であるごみ。このごみは都市など人間の生活環境から何らかの影響で川に流れ、それが海に流れ、海岸に流れ着いたものなのです。日本製のものが海外の海岸に流れ着くというニュースもよく耳にしますが、ビーチコーミングの素材探しのために海岸の漂流物を観察することにより、地球規模で環境を考えることができるのです。

ビーチコーミングを楽しむ子供

●シーサイドキャンプ 
 サポートセンターの敷地内にテントを設営して、シーサイドキャンプを行うこともできます。テントをどの位置に、どの方向に張るのか、気象条件、周辺の環境を考えて適切な場所を探します。
テントの様子

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